骨材セミナー

第20回骨材セミナー(令和5年9月4日)

2023.9.4

講演テーマ
「山から川を流れる土砂と地形 -持続可能な土砂資源の利活用に向けて-」
岐阜大学 流域圏科学研究センター  准教授 原田 守啓 先生

 

内容
日本は世界でもとりわけ山地からの「土砂生産量」が多い国で、かつて荒廃した山地から川を流れ下る土砂は河道を埋め尽くし、氾濫を繰り返していた。明治時代以降の治山治水の進展やダム建設により、河川を流下する土砂量は減少し川砂利は希少となったが、近年の豪雨災害の増加により、河川の洪水流下能力を保つための河道掘削や浚渫への投資が増加。また、平野部の地盤を形成したのは、川が運んだ土砂であり、陸砂利として採取される土砂も、河川が作り出した地形との関係性をもって理解することができる。本講演では、川が土砂を運び地形を作り出す仕組みを、主に木曽三川と濃尾平野を例に解説し、河川管理とも調和的な形で河川の土砂を資源利用していく方向性について提案していく。